一貫性のある振動解析
機械診断・監視 |
振動解析は機械の状態を知るための有益な方法です。実際に、多くの工場で定期的な振動解析が行われており、周波数スペクトルから問題点を見つけ解決するというプロセスが実施されています。
このプロセスではどのようにデータを読み取るのかが大切であることは言うまでもありません。しかし、それと同時に大切なのが一貫した振動測定を行うことです。
振動解析のキーワード
過去の記事と重複する部分もありますが、改めて振動解析に関して説明します。
振動解析では以下のような用語がよく出てきます。
- 周波数
- 変位
- 速度
- 振幅
いずれも振動解析により機械の状態を知るためには重要なものです。例えば、周波数スペクトルを過去と比較したときに、特定の周波数での振幅が増加している場合、その周波数から不具合箇所を推測する場面もあります。
機械で生じる振動の主だったものは、回転速度に一致した周波数で生じています。しかし、以前の記事にも記載した通り、不具合の内容によってはその高調波(2倍、3倍、、、の周波数の成分)の成分や、高周波成分が大きくなります。それぞれの不具合により周波数スペクトルがどう変化するのかを知っておくことは非常に大切です。
参考記事
不具合検知とセンサー
ベアリング破損への4ステージ
振動の周波数から不具合を判断 ― アンバランス・ミスアライメント
一貫した条件での振動測定
そして振動を測定する際の条件を一貫性のあるものとすることも非常に大切です。具体的には以下のような点に気を付ける必要があります。一貫した収集を行わなければ、周波数スペクトルを過去と比較することが難しくなります。
- 常に同じセンサー位置で振動を収集する
- 収集時の速度や負荷などの条件を一貫したものとする
- 機械の回転数(RPM)をきちんと把握する
センサーの位置が変われば、機械が全く同じ振動をしていたとしても伝わってくる振動が変わるため、スペクトルが異なったものとなります。
速度が変わればピークの生じる周波数もそれに伴って変化します。場合によっては機械の固有振動数と一致してしまい、非常に大きな振幅を検出してしまうかもしれません。
リアルタイムモニタリングシステムのMVXでは、様々なセンサー等からの情報を利用し、適切な設定を行うことで特定のタイミングで振動計測を行うことが可能です。高度な測定が必要な機械の振動診断にもご利用頂いています。
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