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メンテナンスに必要な3つのT

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産業機器のメンテナンスは一人の力で行うものではなく、チームで取り組むべき課題であると言えます。メンテナンスを成功させるためには、チームメンバー全員が適切に作業に取り組めるような体制を構築する必要があります。

今回は実際にメンテナンスチームのマネジメントを行った経験から得られた、メンテナンスを成功に導くために必要な3つのT(The Three T’s)についてご紹介します。

トレーニング(Training)

メンテナンス作業を行う前には適切なトレーニングが必要です。また、スキルに応じたトレーニングでスタッフのレベルを更に高めていくことも重要です。単に不具合の検出や是正を行うだけであれば、様々な優れたツールを活用することで技量を補うことも出来るかもしれませんが、再発を防止し良いコンディションを維持していくためには、様々な不具合現象とそれらへの対処法を理解した上で取り組みを行っていくことが大切です。

優れた技量を持つスタッフも、初めからそのスキルを持っていたわけではありません。現場での経験や座学などから経験を積み重ねてその技量に到達しています。実際の現場での経験も不可欠ですが、体系的に学ぶことは効率的にスキルを高めるために重要です。

ツール(Tool)

効率的なメンテナンス作業を行うためにはツールも重要です。良い人材が揃っていても適切なツールがなければ一つの作業に長時間を要することも考えられます。また、スタッフ間の技量差やバラつきを低減し、一貫したメンテナンス作業の実現にも役立ちます。

ACOEMでは振動診断ツールレーザーアライメントツールを取り扱っており、メンテナンス計画に応じた機種を選定することが可能です。振動診断ツールの場合、高度な診断を行う常設向けのMVXから、簡易的な巡回診断用のBearing Defenderまで幅広いラインナップを取り揃えています。

時間(Time)

トレーニングが重要であることは既に述べましたが、そのための時間を確保することも重要です。また、有効なツールを導入したとしてもその使い方をきちんと知っておかなければ100%の力を発揮できません。ツールの使い方をマスターするための時間も必要です。

メンテナンス作業にも時間が必要です。想定外のトラブル時などは再稼働を急いでしまうことがあるかもしれませんが、余計なミスを誘発することが無いように適切な手順に従って作業が出来るような時間を確保してください。

予期せぬ故障が発生すると対応するために時間を要します。よって、予期せぬ故障を防ぐということも結果的に時間を確保することにつながります。予知保全により機器の状態を把握して保全計画を立ててください。また、予期せぬ故障を避けることはコスト削減にも貢献します。

メンテナンスチームのマネジメントを行う際はどのようなポイントに気を付ければ良いのか分からないことも多いかもしれません。一見問題が無いように思えても、時間の経過とともに問題が顕在化することも考えられます。まずはこれらの3つのTについて適切な状態にあるのかを確認してみることで、チームが今後も継続的に上手く機能するために役立つかもしれません。