ミスアライメントにより生じるコスト
アライメント |
これまでの記事でも述べてきた通り、ミスアライメントは機械の正常な稼働を妨げる要因となるため、適切なアライメントが重要です。今回は機械の稼働そのものではなく、ミスアライメントによって生じるコストについて検討してみます。
ミスアライメントにより、機械には正常な状態よりも大きな負荷が生じます。その一つが稼働に必要なエネルギーのロスです。ある調査によれば、ミスアライメントによって消費するエネルギー量が3~5%程度増加すると推定されています。すなわちミスアライメントを解消することで、この部分のコストを削減することができるようになります。
また、ミスアライメントによる機械への負荷により各部品の故障が生じやすくなると考えられます。部品の故障時は修理を行う必要がありますが、単に修理費だけではなく機械が生産するものの価値やダウンタイムに生じるコスト、および修理コストを把握することが必要となります。より具体的には以下のような項目に関して検討を行います。
- 検討対処の機械による収益はどの程度なのか?
- 想定されるダウンタイムはどの程度なのか?
- ダウンタイムであっても必要となるコストはどのくらいなのか?
- 修理作業が必要になるのか?
- 人件費や部品代などの修理費用はどの程度なのか?
- 修理に要する期間はどのぐらいなのか? など
上記の項目だけでなく、サプライチェーンへの影響も考慮する必要があります。サプライチェーンが中断してしまうと僅かなミスアライメントが大きなコストとなって降りかかってくることも考えられます。例えば交換部品が入手できず速やかな再稼働が出来ないことなども想定されるため、ミスアライメントに限らず予期せぬ故障が生じないようなメンテナンス計画を立てることが重要です。
ミスアライメントを含む様々な問題によって生じるコストの増大を防ぐためには予知保全が有効です。予知保全により計画的なメンテナンスの実行と予期せぬ故障の防止が期待できます。予知保全を行っていても部品の交換などによる稼働休止は発生しますが、計画されたタイミングで行うことができるので、適切な稼働計画を立てることでサプライチェーンへの影響を最小限に抑えることも可能となります。弊社でも予知保全に役立つツールを取り扱っておりますので、是非ご検討ください。
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