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ベアリング破損の原因

機械診断・監視 |

以前の投稿でベアリングが正常な状態から破損に至る間に、振動状態がどのように変化するかを述べました。

破損原因を知る必要性

ベアリングの状態を診断し、大きな破損に至る前に交換を行うことはとても大切ですが、その破損の原因を検出することも非常に大切です。

ベアリングを交換したとしても、破損の原因が残ったままでは交換後のベアリングがすぐに破損に至り、頻繁なベアリング交換が必要になることもあります。機械の信頼性向上と修理を含むメンテナンスの効率化のためにベアリング破損の原因を見ていきます。

ベアリング破損の原因

ベアリングが破損する主な原因には次の5つがあります。

非常にシンプルなもので、経験豊富な方々にとっては当たり前のことかもしれません。ベアリングメーカーや様々なマニュアル・講習会でも同様のことが述べられていることでしょう。

しかし、これらのどれかが不適切であったため、破損に至ることが多くあります。ベアリング破損の内、半数が潤滑の問題であるという人もいます。

それでは、これらの原因について、以下でもう少し掘り下げます。

清潔度

ベアリングは他の精密機械部品と同様に清潔さに気を付けて取り扱う必要があります。それは製造・パッケージング・輸送・保管・設置といった全てのプロセスで求められることです。しっかりと管理された良いベアリングを選定し、保管時の湿気や汚染へも気を付ける必要があります。

また、取り付け時にも手やツールを清潔に保つことがとても大切です。当たり前のことだと思われるかもしれませんが、しっかりと実行することが求められます。手やツールを清潔にする手間はかかりますが、結果的に装置の長寿命化に貢献し、結果的に余計な手間を生み出さないことにつながります。

潤滑剤

潤滑は非常に重要であり、ベアリングの不具合の半数の原因がここにあるという人もいます。

比重・粘度・添加剤や動作温度・使用量が適切なものでなくてはなりません。他の潤滑剤と混合したために適切に機能しないこともあり得ます。また、潤滑剤にも清潔さが求められます。汚れたグリースガンを使用したり、装置に付着した汚れが混入するといったことは避けなければなりません。

はめあい・取り付け・荷重の適切さ

取り付け状態の適切さは非常に大切です。不適切な取り付けにより、異常な負荷がかかりベアリングの破損につながることがあります。

適切な作業プロセスに背き、取り付けにくいからとベアリングを叩きいれるようなことは避けなければなりません。また、取り付け部が奇麗な状態である必要がありますが、だからと言って過度に研磨してしまってクリアランスに影響が生じることも避けなくてはなりません。

適切なベアリングの選択

世の中には材質や構造、サイズなどが違う様々な種類のベアリングがあります。これらの中から、装置ごとに適切なものを選択する必要があります。

ハンマーミル向けに設計されたベアリングと、高速ガスタービン用のベアリングは例えサイズが適用可能であっても異なるものです。ベアリングメーカーの示す仕様を元にし、エンジニアが適切なベアリング選定を行う必要があります。

動作温度範囲・速度の適切さ

ベアリングは摩擦や負荷の影響により熱を帯び、膨張することがあります。そのためベアリング内のクリアランスが変わってしまう可能性があります。

このような熱膨張も加味してベアリングは設計されているにせよ、許容可能な速度・負荷・温度には限界があります。ハウジングを通じて適切に放熱できるようにすることや、冷却の方法を考える必要があるかもしれません。


ベアリングの状態を容易に診断することが出来るツールとして Bearing Defender があります。スマートフォンと連携するセンサーを機械に取り付け、アプリ上のボタンを押して少し待つと結果をグラフィカルに表示してくれます。

Bearing Defenderの詳細はバナーをクリックして製品紹介をご覧ください。カタログをご覧になりたい場合は下記のフォームにご記入の上、送信してください。入力いただいたメールアドレスにカタログ閲覧用のURLをお送りいたします。ご質問がある場合も下記フォームをご利用ください。(プライバシーポリシー

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