設備に適したメンテナンスプログラム
機械診断・監視 |
工場設備を適切に運用するためにメンテナンスは不可欠です。
一言でメンテナンスと言っても、その種類は様々です。予防保全と予知保全はどちらも設備を適切に運用するために効果がありますが、それぞれにメリット・デメリットがあります。設備に応じたメンテナンスプログラムを行うことが重要です。
予防保全
予防保全では予め計画したメンテナンスを定期的に行います。自動車のオイル交換をするようにメンテナンスを行います。オイル交換を行わなくともまだしばらくは正常に使用できるかもしれませんが、劣化する前にオイル交換をするようなイメージです。
設備機器は経年劣化により故障の可能性が高まるため、故障が発生する前に未然にメンテナンスを行うのが予防保全の考え方です。
- メリット
- 簡単に導入することができる
- 設備のダウンタイムを減らすことができる
- デメリット
- メンテナンスの必要性に関わらず、時間間隔でメンテナンスを行う必要があり、余分な労力が必要。
- メンテナンスコストが過剰になることを防ぐため、保守点検時に必要な調整のみを行うようにする必要がある。
- 交換する必要がない部品を交換することになるかもしれない。
- 予防保全が適した設備:
- 一定頻度で摩耗が生じることがわかっている装置
- 状態監視を行うことが出来ない装置
- 機械故障の対応コストよりも、予防保全に要するコストが少ない場合
予知保全
予知保全では定期的に診断を行い、設備の摩耗などの兆候が見つかった時点でメンテナンスを行います。この手法により機械の故障を未然に防ぐとともに、機械が正常に動作している状態では不要となるメンテナンスコスト・リソースを費やすことがなくなります。
- 長所:
- 不要な労力を費やす必要がなくなります。
- 措定外のダウンタイムを削減します。
- 交換用部品などの在庫を少なくする助けとなります。
- 短所:
- 交換のタイミングが必要以上に早くなる可能性がある
- 急激に劣化が生じることのある設備の場合、モニタリング頻度を高めなければならない可能性がある。
- 他の設備に比べ致命的な故障に早く移行する設備の場合、特別なモニタリングを行わなければならない可能性がある。
- 予知保全が適した設備:
- 故障頻度が一定ではない設備
- 状態監視を行うことができる設備
プロアクティブ な メンテナンス
「プロアクティブ」とは「先を見越した、積極的な、前向きな」といった意味の英語です。「プロアクティブ・メンテナンス」というと、設備の故障や定期的なメンテナンスを待って対策するのではなく、先を見越した改良・改善を行い、故障発生頻度を低下させることも視野に入れたメンテナンスです。これを行うためには継続的に設備の状態監視を行う必要があります。プロアクティブなメンテナンスを行う利点として以下のようなものが挙げられます。
- 設備の故障の根本原因を見つけることに重点を置く。
(故障部品と根本原因のある部品が異なる可能性がある) - チームメンバーがエキスパートになるための経験を積める。
- コストとダウンタイムを最小化することができる。
- 設備を常に最適な状態で稼働させることができる。
メンテナンス計画を立てる
どのようなメンテナンスを行うにしても、計画を立てて実行することが大切です。その際に以下のような点を参考にしてみてください。
- 工場内の全ての機器・設備をリスト化し、それらの重要度を把握する。
- 各機器・設備に対するメンテナンスプログラムを決定する。
(多くの場合、複合的なアプローチが必要となります。) - 各機器・設備の内部構造を把握する。取扱説明書などの関連する情報も手元に置いておき、万が一故障が発生した場合にすぐに確認できるようにする。
- 保全計画を定期的に監査し、そのプロセスや技術面での改善の余地がないかを確認する。
機械のメンテナンスの最適化のためには、機械の状態を適切に把握することが大切です。様々な診断ツールがありますが、Bearing Defenderは簡単に使うことができるツールです。スマホと連携するセンサーで、簡単にベアリングの状態を診断できます。
その他にも様々なツールを取り揃えておりますので、用途に応じたツールをご検討ください。
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